日本ハムの大谷翔平選手が、正式にメジャーへの挑戦を発表しました。どこのチームに入り、どんな活躍を見せてくれるのかワクワクしますね。
大谷選手の父親は社会人野球の選手だったものの、プロというわけではなく、ごくごく普通の家庭。大谷選手はどのようにして育てられたのでしょうか。一流アスリートの育て方を大谷選手から学びたいと思います。
野球だけではなかった!大谷選手が得意なスポーツ
大谷選手が野球を始めたのは、小学校2年生の時でした。きっかけは、7つ年上の兄がやっていたから。また、父親も元社会人野球の選手で少年野球の監督をやっていたこともあり、身近に野球を始める環境があったことが大きかったようです。
しかし、野球一筋だったかというとそうではなく、野球を始める前から、いろいろなスポーツに親しんでいました。幼稚園から習っていた水泳は、年上の子と同じコースで泳いでいましたし、母親の影響で始めたバトミントンはスマッシュがとても早く、かなりの実力でした。
大谷選手はとにかくどのスポーツも「好き」だから一生懸命取り組んでいたようです。結果的に、バトミントンでは羽を打つ感覚を養い、水泳では関節を柔らかくする・基礎体力をつけるなど、野球につながる良い面もあったみたいですね。
運動神経は「経験」により育つ!
最近の子どもは、体力の二極化がすすんでいると言われています。習い事などで、スポーツをうんとたくさんする子どもは体力高く、全く運動をしない子どもは当然ながら体力は低くなります。
裏を返せば、生まれつきの能力にかかわらず、いろいろな運動をすればその能力はある程度伸びるということです。例えば、逆上がりができないのは、そういう運動をした経験がなかったから。人によって得意不得意はあるかもしれませんが、いろいろな筋肉を使い、様々な運動を経験することで子どもの運動能力は格段に上がります。
人の運動神経は生れたときに約80%が完成しているといいます。残りの20%は、中学生くらいまでに発達するのですが、その時期までに様々なスポーツをさせることが大切です。
大谷選手が幼少期にいろいろなスポーツに親しんでいたのは、アスリートを育成するうえでもまさに理想といえますね。
大谷家の教育方針とは?
大谷選手のご両親は、さぞや教育熱心な方だと思っていましたが、いい意味でそんなことはないみたいです。
大谷選手が野球の道を選んだのも自分の意思で、野球が好きだったから。そして、好きなことをがんばる大谷選手をご両親はサポートしていたようです。あるインタビューで、大谷選手の母親が子育てのモットーを聞かれ、
「我が家には、子育てのモットーも家訓もありませんでした。ただ、子供達が可愛い、可愛いと思って接してきただけです。」
と、おっしゃっていました。子どもの意思を尊重しつつ、愛情をたっぷり注いでこられたのですね。
しかし、大谷選手のご両親は、子どもが可愛いからとすぐに答えを与え、楽をさせる子育てはしていませんでした。大谷選手がうまくできないことがあったら、どうすれば出来るようになるか、目標に近づけるか、必ず自分で考えるよう声かけをしていたといいます。
ご両親の大きな愛情と、そういった言葉かけが今の大谷翔平をつくったのかもしれません。
大切なのは人間力! 大谷選手の原点
大谷選手が、メジャリーグでも二刀流を希望していることに対して、アメリカのメディアは大谷選手の向上心をたたえると共に、「謙虚な人間性」であることから、「二刀流はあくまで希望であり、それを押し通すことはしないだろう」と、コメントしています。実力だけでなく、早くもその人間性までもアメリカで評価されているようですね。
大谷選手がここまで素晴らしい実力を備えた選手になったのは、彼の才能や努力はもちろんですが、素直で一生懸命な「人間性」が特に大きかったのではないかと思います。
大谷選手は、高校時代、最初は150キロを目指すつもりでいたそうです。しかし、そんな大谷選手の意識を変えたのは、監督の
「先入観は可能を不可能にする。160キロを目指しなさい」
という言葉でした。大谷選手は、
「最初からできないと思うのはやめよう」
と練習に励み、結果3年の夏の県予選で160キロを本当に投げたのでした。
また、野球に取り組む姿勢はもちろん、日常生活でも
「楽しいより、正しいで行動しなさい」
という、監督の教えを今も大切にしているといいます。
例えば、ゴミが落ちていたら必ず拾うとか。普段から、正しいこと善いことをすることでスッキリとした気持ちで試合に臨めるし、マイナス思考なところもあるのでやれることは全部やっておきたいとのこと。
「日本一の選手になるのなら私生活も含めて日本一の取り組みを」
と語る大谷選手。もう、完璧すぎます。
競技に勝つこと以上に、礼儀や挨拶、競技に向き合う姿勢などは大切なことなのかもしれませんね。子どもたちには、スポーツを通してそういったことを学んで欲しいと思います。
まとめ
一流アスリートの育て方として、大谷選手がどうやって育ってきたのかご紹介しましたが、アスリートにならなくても、大切にしたいことがたくさんありましたね。大谷選手は、たまたま野球選手になりましたが、他の道に進んでいても「一流」になっていたに違いありません。
ご両親の言葉が私自身にも身にしみて感じ入ります。米国での活躍の吉報が待ち遠しいです。生で見たいものです。