現在の日本はストレス社会。朝早くから家事をして仕事へ行って、いろいろな人に気を遣いながら夜遅くまで働く。毎日寝不足で、体も心も疲弊している。そんな人が大勢いるでしょう。いくら休んでも疲れがとれず、休日はずっと寝て過ごしている人もめずらしくありません。現在、『マインドフルネス』という、脳を休ませてストレスマネジメントをするという方法が世界的ブームになっているそうです。やり方やその効果についてご紹介します。
マインドフルネスとは?
私達は、「疲れたな」と感じたとき、家でごろごろしたり温泉に入ったりしてとにかく身体を休めようとします。しかし、疲れているのは身体だけではありません。十分に身体を休ませたつもりでも「だるさがとれないな」と感じたことはありませんか?それは、身体は回復していても脳の疲労がとれていないのです。
「ぼーっとしていれば脳の疲れもとれるんじゃないの?」
と、思うかもしれませんが、ぼーっとしている時はかえって脳がエネルギーを消費してしまっていることもあるそうです。
マインドフルネスとは、すごく簡単に言うと「脳の休ませ方」のことを言います。
世界中のエリートサラリーマンやあのスティーブ・ジョブズもマインドフルネスを実践しているそうですよ。これから簡単なやり方や効果を紹介しますので、ぜひやってみてください。
マインドフルネスのやり方
① 背筋を軽く伸ばし、椅子に座る。両手はももの上に置く。腹には力を入れずゆったりと。
② 身体の感覚に意識を向ける。例えば、足の裏が床に着いている感覚やおしりが椅子に接している感覚に注意を向ける。
③ 呼吸に意識を向ける。無理に深呼吸をしたりするのではなく、自然な呼吸を待つ感じ。鼻の中を空気が通る様子や、胸やお腹の膨らみなどを感じる。「1、2、3、・・・」と呼吸を数えるのもよい。
④ 雑念が浮かんだら、意識をもう一度呼吸に向ける。
どうですか?たったこれだけです。ポイントは、同じ時間、同じ場所で毎日やること。時間は5分でも10分でもOKです。これなら続けていけそうな気がしますね。
お気づきの方もいると思いますが、マインドフルネスは「瞑想」のこと。ただ、「瞑想」と聞くと、何か宗教的なことのように感じてしまいますが、マインドフルネスはそうではなく、脳科学に裏付けされた脳の休ませ方です。
私は、趣味でヨガの教室へ行くことがありますが、ヨガも呼吸や身体の感覚に集中することが重視されています。身体を動かしポーズをとったりするので、疲れているときは辛いかと思いきや、疲れているときこそヨガに行くとすっきりします。ヨガもマインドフルネスと同じですね。
簡単にでき、日常生活に取り入れられるマインドフルネス
上記で紹介したようなきちんとした方法で行うだけでなく、マインドフルネスを日常の生活に簡単に取り入れていくこともできます。マインドフルネスを行う上で大切なことは、「自分の五感に集中すること」です。
ですから、ご飯のときに、食べ物の食感、香り、温かさ、味などに意識を集中して食べることも効果があります。今の行動に五感を集中させることを「マインドフルな状態」と言うそうです。
マインドフルネスの効果とは?
マインドフルネスを行っていくと、集中力がつき仕事の効率があがる、ストレスが軽減する、気持ちが前向きになるなど良い効果がたくさんみられるようになるそうです。
例えば、マインドフルネスの様々な研究により、以下のような効果があることが明らかになってきています。
・うつ病の再発予防。抗うつ薬を投与した患者よりも再発が少なかった。
・学生の記憶力や成績が上がった。
・がん、心臓病などの慢性疾患が改善された。
・不安、うつ、ストレスの軽減に効果がでた。
このような効果が認められ、以下のような世界中の有名企業の社内研修でマインドフルネスは行われています。
・Facebook
・Yahoo
・Google
・NIKE
終わりに
マインドフルネスの考え方を取り入れ、物事に意識的に向き合ったり、自分の五感に集中したりすることをぜひ、日常に取り入れてみてください。
私は、最近流行っている「大人のぬりえ」を買って、ぬりえを楽しんでいます。色をぬることにひたすら集中するのはストレス解消になっています。これもマインドフルネスの1つでしょうかね。
自分の心をどう満たしていくか?幸せに毎日をおくる秘訣がそこにある気がします。